つい最近気が付いたのですが、今年から日経サイエンス誌の電子版が発売されています。
私は日経サイエンス誌をずいぶん長く…覚えている限り40年以上…読んでいます。私にとってこの雑誌は後で読みたくなる雑誌の筆頭とも言えますが、一方で例によって本棚は満杯で、購入後数か月で手放しています。しかし電子版ならいつでも読み返すことが出来ます。
ということで、「読書体験」を書籍版と比較すべくお試しに電子版を購入してみました。
続きを読むキャンプの際の焚火台にはピコグリルを使っています。
ピコグリルのよさは何と言っても収納時の小ささです。なにしろA4サイズの袋に完全に収まってしまうため、バイク用の焚火台にぴったりです。寒い時期はこれで焚火を起こして温まりながら眺めるのが実に楽しい時間です。
続きを読む昨年聴き始めた時には何となく聴いていただけですが、今年の四月からのシーズンは教科書を買って一緒に読んでいます。とうとう録音も始めました。先生が中国語で朗読してくれるので、漢詩の押韻平仄のルールが紡ぎ出す音楽のような楽しさを、一緒に味わうことが出来ます。
さて、4月からのテキストの17回に李商隠が紹介されています。この人は当時『獺祭魚』の異名をとったそうです。「カワウソ、魚を祭る」。中国ではカワウソがとった魚を陸に並べる習性を「捧げものをもって神を祭っている」と考えたそうです。李商隠は典故(隠喩)を行うために、自分の周りにずらりと文献を並べて詩作を行ったそうです。その姿が「カワウソが魚を祭っている」ようだ、というわけで獺祭魚庵、だとか*1。李商隠の漢詩は暗喩が多いため、彼の回は教科書の解説も大変です。
なんというか、味わい深い異名ですよねぇ。漢詩を作り上げた中国の文化とそれを支えた人々の懐の深さを垣間見るようなエピソードです。向こう何十年か、漢詩の本を読んでいればそれだけで退屈しない気がします。
さて、「酒の名前が読めない」という話をツイッターで見かけました。
いつも日本酒の記事で思うことなんだけど、フリガナふってほしい。お酒の名前、読めなくって😅
— Dance (@DanceDaDa) October 4, 2021
「日本酒がおいしい都道府県」ランキング! 2位の「新潟県」を上回る1位は?(1/5) | ねとらぼ調査隊.https://t.co/k7LJ8nTLFt
あるある(笑)。
「すみません、このほんきまさむねをお願いします」
「まじまさむねですね」
「…」
流石に本気と書いてマジと読む系の名前は稀ですが。日本酒は土地の古い名前や古い書物から名前をとってきたり、書家による題字がでーんとラベルに貼っていることが多いです。
「すみませんね、教養がなくて」
と酔が冷めちゃうよなラベル、多いですよ。でもねぇ、いいんですかね、それで。酔っ払いはその名前を覚えませんよ。翌日
「なんか難しい読み方のあれ」
となっちゃうのです。そりゃ全国的に有名になれば誰でも読めるようになりますよ。でも、言っちゃ悪いですが日本の酒って大半はそうじゃないでしょ。
商品名や屋号にそういう名前をつける感覚を疑ったほうがいいです。出されたものを消費者が唯唯諾諾と消費する時代じゃないんですよ。ちゃんと覚えてもらえる名前にしなきゃ、次は選んでもらえませんよ。
「こだわりが」「思いが」
そりゃあるでしょう。でもですね、行くところに行けば
「キチガイ水」
などと呼ばれる商品なんだから。酔っぱらいにも読める名前、覚えられる名前にしましょうよ。