10月5,6日に休暇を取って群馬県神流町(かんなまち)の恐竜センターに行ってきました。
ここにはヴェロキラプトルとプロトケラトプスの格闘化石がある、と id:Tpongさんにうかがって以来ずっと訪れたかった場所です。ほぼ隣接しているキャンプ場にテントを張り、バイクによる一泊二日の訪問となりました。
センターは2棟構成になっており、本館(?)は近所の漣岩をはじめとする広い地層から大量に出土した恐竜について、漣岩露頭の経緯や発掘活動、系統立てた解説がなされていました。発掘された化石の展示だけでなく説明も読みごたえがあります。説明は展示後にアップデートされた形跡があり、単なる展示だけにとどまらない意欲を感じます。
別館(?)の方は90年代を中心に行われたモンゴルにおける国際的な調査活動の紹介をはじめとして、この調査活動の成果である化石やそのレプリカの展示がされています。
真ん中にはタルボサウルスの化石が据えてあります。説明を見落としましたが、このタルボサウルスの化石は本物のようです。化石はケースに入っておらず、後ろ足に残る退化した親指と小指をかぶりつきで眺めることができました。実に見ごたえがあります。
長年見たかった格闘化石も見ることができました。
館内には
「近縁にあたるヴェロキラプトルと始祖鳥にはいずれも鉤爪があり、片方は獲物を捕らえるために、片方は枝をつかむために進化していったのではないか」
といった興味深い説明もありました。
週の真ん中の平日とあってキャンプ場は貸し切りでした。夜には虫の音の大合唱に交じってフクロウらしき声や、鹿の鳴き声が聞こえました。朝にはクツワムシががテントにしがみついていましたが、こちらは寒くて鳴く力は残っていなかったようです。
神流町恐竜センターは本物の恐竜化石を見ることが出来るだけではなく、恐竜やその歴史、発掘、研究、国際協力などに関する丁寧な解説を読むことが出来ます。非常に有意義な訪問でした。