ゴッホを題材にした映画『ゴッホ 最期の手紙』を観てきました。
この作品は一旦俳優の演技を撮影した後、油絵で描き直した物をコマ撮りするという気の遠くなるような作り方をされた作品です。この話だけ聞くと奇をてらった映画に感じますが、全編にわたって息を呑むほど丁寧な絵作りと、終盤に向かっての観る者をぐいぐいと引きつけるストーリーがすばらしく、あっという間の2時間でした。
続きを読む出張で京都に来ています。
朝ごはんを調達に表を歩いたのですが、雨が降りはじめていました。ひんやりした空気と降り始めの雨のにおい。気持ちのいい朝です。
『エイリアン』を観た後につまみを買って帰ろうとしたのですが、いざ店に行って眺めてもピンとくるものがありませんでした。
そこで以前居酒屋で食べ、いたく気に入った「チーズの味噌漬け」に挑戦しました。ネットで検索すると山のようにレシピが出てきます。
私はお手軽にこんな風に作ってみました。
赤味噌とみりんを3:1くらいで混ぜてペーストにします。カットしたチーズの表面にペーストを塗りつけ、サランラップに包んで冷蔵庫へ。
当日と翌日で食べ比べました。流石に当日のものは「チーズ味噌」の域を出ていません。翌日食べたものはやや味噌がしみこんでおり、なかなか面白い味になっていました。
2,3日寝かすと面白いかも知れません。
映画「エイリアン コヴナント」を観てきました。
リドリー・スコット監督による1979年の映画『エイリアン』は、地球外生物のショッキングな造形、次々と姿を変える生物、常に後手後手にまわるクルー、閉鎖空間での息詰まる展開、迫る宇宙船爆発の危機といったストーリーの良さ、そしてそれらを支える映像の美しさから映画史に残る作品になっています。実際、この映画は一度観ると忘れられないほど強い印象を観客に与えます。私が初めて観たのは中学生か高校生の頃で、年末のテレビ映画だったと思います。父親と二人でブラウン管の前で凍り付いていました。
さて、今作ですが各種作られたシリーズ作品の内、リドリー・スコット監督自身による「プロメテウス」の続編に当たる映画です。1979年の「エイリアン」とはパラレル・ワールド的な作品となり、直接的なつながりは無いんじゃないかと思います。
さて、肝心の内容ですが本当につまらなかったです。あらすじを紹介するのも嫌なくらいです。
リドリー・スコット監督は『エイリアン』『ブレード・ランナー』と映画史に名前を刻む作品を二本撮っています。しかしながら、この人はストリーで見せる人ではなく、映像で見せる人です。そんな人が、自身が撮った怪物映画の関連作に再度挑戦したのですが、おなじみ地球外生物がよく動く作品にしかならなかったという残念な結果になってしまいました。
エイリアン映画には
という定型があります。これに加えて
というお約束があるわけで、いくら最初の作品から40年近く経って映像技術が進化したとはいえ、これらのお約束を繰り返されると「またそのシーンですか」と、うんざりした気持ちになります。
何か新しいことを期待していったのですが、期待外れでした。
映画『ダンケルク』を見てきました。
第二次大戦中、フランスを助けるために送り込まれたイギリス陸軍は、ドイツの猛攻に晒され、フランス軍共々総崩れになります。ドイツ陸軍から追い込まれたイギリス兵士を救い出すために1940年5月に行われたのがダンケルク撤退戦で、イギリスはヨットやボートといった民間の小舟まで数百隻を動員してドーバー海峡をピストン輸送し、イギリス兵とフランス兵を合わせて30万人撤退させました。
映画『ダンケルク』はこのダンケルク撤退戦を描いたもので、ダンケルクからの撤退を渇望する兵士たち、ボートを海軍に貸し出すことを良しとせず、自らダンケルクへとプレジャーボートを駆る民間人、そして撤退戦を空から援護するスピットファイアの小隊視点で描かれます。
さて、肝心の映画ですが、退屈でした。
史実としてのダンケルク撤退戦は「包囲」「30万人」「数百隻」といったキーワードからわかるように大変大規模なものでした。戦艦のような大型戦闘艦は出ていないものの、駆逐艦や客船が動員されています。また、霧に包まれた砂浜の上では、ドイツ空軍とイギリス空軍が死闘を繰り広げています。
しかし、映画で語られているのは、このうちほんの僅かな部分です。時間の制約を考えれば描写がごく一部になるのは仕方ないことです。であれば、CGを使えばいいのでは?と思うのです。しかし監督は極力CGを使わないことにこだわりがあったようです。
その結果、数十万人の兵隊が包囲されているのに、海岸には中学校の臨海学校程度の人数がぼんやりと立っているだけです。映画の冒頭こそ、多くのイギリス兵の上に急降下爆撃機が現れ、凄惨な爆撃が展開されます。ところが、それ以降、爆撃機は思い出したようにやってきて船に爆弾を落とすだけ。
クライマックスの小型船が浜辺に現れるシーンも、現れたのは数十隻程度の小舟です。史実が頭の片隅にあると、運ぶべき人数と船の数が吊り合っておらず、全くカタルシスがないです。こういうところくらいCGをつかって派手に水平線を埋めればいいと思うんですよね。観客が鳥肌を立てるのはそういうシーンだと思うのですが。
実物を使ったというスピットファイアのシーンは、さすがに息を飲む美しさです。しかし、古い機体であるせいか、派手な空中戦はありません。やたら間延びした飛行シーンの中で思い出したように撃つため、見ているうちに
「早く撃てよ!」
とフラストレーションが溜まってしまいました。
なんだか悪口ばかりですが、楽しかった点はもちろんあります。
一番気に入ったのは「プレジャーボート」でダンケルクに向かう親子ですね。ケンブリッジに出張した際も目にしましたが、イギリスらしいおしゃれが非常に様になっている初老の男性というのが大変かっこよかったです。形式美、様式美を大事にして生きてきたイギリス人という感じの大変素敵なおじさんでした。
また、そのプレジャーボートと、海軍の掃海艇*1の対比も面白かったです。片や小さな船ですが船室や操舵室を美しい木で仕上げたボート、片や任務のためだけに作られた軍艦。その対比は退屈な映画の中で目を引く部分です。
それから、イギリスを舞台とした戦争映画というと、やはり戦争に積極的に関わってくるご婦人ですね。ダンケルクまで民間船でやってきた女性たちが、恐れるでもなく、気負うでもなく、いきいきと描写されていたのが印象的です。第二次大戦では女性がイギリス軍において大きな活躍をし、後に女性の地位向上を大きく後押ししました。そんなことを思い出させるシーンでした。
そしてなんと言っても、撤退した兵士を迎える市民たちです。
「つばを吐きかけられるぞ」
と落ち込む若い兵士に、食事を差し出す市民。
「生きて帰って来ればいいんだ」
と毛布を渡す老人。
このシーンで気落ちしている若い兵隊たちが生まれる前、イギリスから多くの若者がヨーロッパの大陸へ赴き、帰ってこなかったことを老人たちは覚えています。そういった背景はプレジャーボートのオーナーにも言えることで、やや退屈なこの映画で光る部分でした。
『ダンケルク』は良いシーンも多いものの、全体的には退屈です。スピットファイアが大好きなら見に行く価値はあります。
*1:掃海艇と字幕には書いてありましたが、そんなふうに見えませんでした
全然気づいていなかったのですが、Thinkpad 25周年記念モデルが出るそうです。
もともとは「Thinkpadのみんなが好きだったけれど無くなってしまった特徴を集めてみよう」的な話として紹介されたそうですが、その後水面下でプロジェクトが進み、6月に正式発表されたそうです。今年の10月発売です。
その25周年記念モデルの写真がLenovoの関連サイトに出ています。
あらかじめ言われていたように、古き良き時代のキーボードを持っています。私は今のレノボのアイソレーション・キーボードに対して、必ずしも否定的ではありません。x230を買った理由も、そのアイソレーション・コーボードが十分妥協できるものだったからです。
とはいえ、アイソレーション・キーボードで無いのなら、それに越したことはありません。x220は使いやすいですよ。
Thinkpadばかり、2台もあります。これ以上買っても仕方がないと言えばそうなのですが、実はもう8年も使っているDELLのマシンがだいぶくたびれてきて、正直来年には買い換えたいと思っています。
Core i3 でよく頑張りましたよ。VMをたくさん作ってばんばん使い倒しました。
噂によれば、Thinkpad 25周年記念モデルはT470ベースとのこと。デスクトップ代わりに使う機械ですので、買い換え対象としては決して荒唐無稽ではありません。
いそいそとT470のスペックを調べています。お値段が気になりますが…。