フランス出張のあとは、チューリッヒ経由でイスラエルに出張です。昨年4月に訪れてから1年少し経ちました。
こちらはホテルの窓の外の風景。この雑な風景こそ、
「イスラエルに来た」
という感慨を呼び起こします(^^;
さて、一見するとただのおんぼろビルですが、よくよく見るとなかなか味わい深いです。
まず非常階段。屋上からの逃げ口は壁がふさいでいるので、屋上に居ると何処に非常階段があるか見えません。
「いや、プールの手すりっぽいのがある」
と、言いたいと思いますが、幅が人間の肩幅を優に超えています。本当に手すりなのか多少怪しいです。そして、非常階段の踊り場の幅と全く合っていません。さらにはその幅の半分をエアコンの室外機がふさいでいます。よりによって何故ここに室外機を置くのでしょう*1。
仮に屋上から非常階段で逃げてきたとしましょう。写真では見づらいのですが、最上階の人が階段に板を打ち付けていますので、行き止まりになります。逃げることができません!
また、最上階の下の階ですが、よく見ると踊り場の手すりが完全に脱落しています。
「火事だ!」
と飛び出すと、そのまま地上に真っ逆さまです。しかし心配ご無用。よく見てください。その階の非常口には鉄パイプが打ち付けてあり、ドアが開きません。何かあっても逃げることはできません。
まぁ、廃ビルなんてこんなものだとお思いですか?
豈図らんや。
さらにその下の階の踊り場を見るとプランターに花が植わっています。花を愛する心の持ち主が利用しているのです。この、非常階段に怖ろしく無頓着なビルを!
そしてちょっと視線を横にやると。そこには堂々たる携帯電話基地局アンテナがあります。置いてあるんですよ。高価な基地局設備がこの雑なビルに。そして光ファイバーが敷設してあります。
他日、屋上で煙草をふかしている人を見かけましたから、やっぱり廃屋じゃ無いんですね。
悪いイメージの写真ばかりなのもあんまりなので、こちらは緑の写真。
イスラエルの人々は本当に緑が好きです。それこそ、見渡す限り緑を切り倒してコンクリートで覆った後に
「緑が好きです」
などと嘯く日本人とは大違い。
ビルの谷間のスペースはこれこの通り、見事に設計された庭園になっています。鹿児島と同じくらいの緯度ですので日の光は強いです。その分、和らげれば良いじゃない、ということでしょう。
一週間の短期滞在でした。忙しかったことと、前の週にフランス料理を食べ過ぎていたので、あまりイスラエル料理に手を伸ばさない出張でした。残念。
*1:答:下の階にエアコンの配管を引きやすいから