不合理なルールは覚えられない

社内でだいぶ嫌な顔をされているという自覚はあるのですが、私は不合理なルールを覚えることができませんし、露骨に嫌悪しています。

これでも亀の甲より年の劫、社内ではそれなりに(開発以外では)技術者として一目置かれています。それは技術的知識によるものですが、だからといって全部の技術的知識を暗記しているわけではありません。

 

すくなくとも私の場合、技術的記憶の大部分は単純記憶ではなく文脈まで含む記憶です。合理的な筋が通っていることなら、多少の記憶の欠けがあっても前後の文脈から保管することができます。飛び飛びにピースが抜けているジグソーパズルのようなものです。多少空白があっても周囲の知識から類推できますし、文脈がわかるなら検索の仕様もあります。技術的知識は合理的だからこそ、積み上げができます。

一方で、思い付きで作られたような社内ビジネスルールや、例外の塊のような運用規則は丸暗記しなければなりません。

「この話の時には必ずCCに自分をいれてくれ」

知りませんがな。

「このお客さんのときだけ、手続きをこう変更することになっています」

知りませんよ。

「全部自動化しています。ところで、この作業が終ったらXXさんの承認を得てYYをしてください」

覚えていられません。

「そのフィールドにはAAと書いているがBBという意味だ」

BBと書いてください。

「ステート変更時には必ずZZフィールドも更新すること」

意味が分からない。

我ながらだいぶ消耗しているな、と思います。合理的な話であればそこそこの努力で対応できるのですけどね。もう57歳ですし、早く「話の通じない老人」として退きたいものです。

/* -----codeの行番号----- */