人の言うことを聞いたら負け

Twitterで見かけて(そうだよなぁ)と思った話です。

不思議なくらい、物事の道理を受け入れない人がいます。しまいには激高しだして、なぜかこちらの話し方が悪いなどと言われる始末。

最近、こういう日本のあちこちで見かける頑迷さは全部我が国の初等教育のまずさで説明できるのではないかと考えるようになりました。

 

「親の言うことをききなさい、口答えをしてはいけません。先生の言うことをききなさい、口答えをしてはいけません」

小学生の時の規範はやがて中学校で拡張されます。

「先輩の言うことをききなさい、口答えをしてはいけません」

当然これは社会でこうなるわけです。

「上司の言うことをききなさい、口答えをしてはいけません」

極端な偏見でしょうか。私はそう思っていません。SNSで定期的に発作が起きる「掛け算の順序論争」や「漢字の書き方論争」、そして悲痛な被害者を多く出しながら全国で強行が続いた「組体操」の話をみると、初等教育における先生方の頑迷さが見えてきます。

ようするに、我々は子供のころから「筋道はこれこれこうだからこうしなさい」ではなく「俺はお前より権威を持っているのだから従え」という刷り込みを徹底されているのです。

ある種の人は大学やその後の社会への進出でこういったくびきから自分を解放するのですが、ある種のひとはそれができません。そしてそういった刷り込みを引きずっている人々にとって「他人の意見を聞き入れる」とは、「自分が相手より下の人間だ」と認めることほかなりません。

そりゃ人の意見なんか聞きませんよ。子供のころから自分の頭で判断することを禁止され、「偉い人の言うことを聞く」ことしか教え込まれていませんから。自分のセンパイのいう事しか聞かない、それ以外の人の言うことを聞けば負け。自分をまかそうとするやつは全力でつぶす。

社会のあちこちでマウント合戦が起きるわけです。

俺はお前のいう事なんか聞かない。聞いたら負けだから。政治家が専門家の言うことに耳を傾けないのも、右と左が互いを「パヨク」「ネトウヨ」とけなしあうのも、発狂したようにオタクとフェミが唾をひっかけあうのも、親戚のおじさんがワクチンデマを信じ込んで家族の意見を聞かないのも、全部

「我々はみな頭の悪いヤンキーになるように育てられた」

と考えれば納得がいきます。困ったことです。

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