腰痛の話

銭衝さんが腰痛に悩まされているとのこと。

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私自身も随分腰痛に悩まされました。腰痛の原因は人それぞれなので、整形外科医の意見を聞くべきであると断ったうえで書きますが、私に関しては腰痛は着座姿勢の改善で解決できました。以下、個人的な経験を書きます。

 腰痛に苦しんでいたのは15年以上前です。会社ではコンピュータ仕事で1日座り、家でもコンピュータで遊んでいたので、目が覚めているときの大半は椅子に座っていました。で、ある時期から腰がしくしく痛み始めます。

椅子に座ってしばらくすると痛みだすので、これは姿勢が原因だな、と考えました。

下の図は、背骨と大腿骨が作る角度を誇張して書いたものです。左が座面が水平な椅子に座った場合です。この場合、90度です。さて、椅子に座った姿勢をいろいろ試したところ、背骨と大腿骨が作る角度が緩いほど、背骨の痛みが少ないとわかりました。大腿骨の付け根周辺には筋肉や内臓がありますから、太ももを引き上げれば反発力が働きます。ところが、大腿骨の角度は座面で固定されています。上体の姿勢を垂直にしようとすれば、反発力に逆らって背骨をたわめ続けるしかありません。

これが痛みの原因であるのならば、きつい角度で大腿骨を引き上げるのをやめればいいはずです。これが図の右の状態です。

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背骨と大腿骨の作る角度

しかし会社の椅子には座面を傾ける機能がありません。

そこで、自腹で買ったのが姿勢快適クッションです。形から見て取れるように、これは骨盤の位置を高くして太腿の角度を緩くするクッションです。これを使ったところ、ほぼ即座に腰痛が消えました。当時は滑落防止に100均の滑り止めシートを使っていましたが、使っているうちにそれも不要になりました。

その後、2度転職しましたがこのクッションはどの職場にも持って行って使っており、仕事中は腰痛知らずです。

残念ながらすでに流通していないようですね。代わりにしっかりした座布団を二つ折りにしてお尻の下に引いてもいいでしょう。

 

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姿勢快適クッション

その後も自宅の椅子では腰痛が苦しかったため、思い切ってストッケのバリアブルを購入しました。この椅子も非常によくて、使い始めてすぐ腰痛は消えました。

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バリアブルの模造品は大量に出回っており、愛用者も多いですが中には使い方を誤解している人がいます。膝当てに体重をかけて「どうも使い心地が悪い」とぼやいている人がいます。

膝当ては、ひざの位置が正しくなるよう矯正具として使う方が良いように思います。ここに膝が触れる程度がちょうどいいです。この状態では膝の力が抜けた状態で、足首を手前に引く姿勢になります。そうすると自然に骨盤が前に出ます。バリアブルは構造上骨盤を前に出すと座面が前傾しますので、背骨に対する負担が減ります。

ロッキングチェアのように好きな角度で使えることが利点としている人もいますが、私はそれは2次的なものであって、骨盤を前に出す姿勢で座り続けることができるのがこの椅子の良さだと思っています。

ここ1年ほど自宅勤務ですのでほとんど椅子に座り続けの生活ですが、椅子のおかげで腰痛知らずです。

結論として今腰痛に苦しんでいる人は以下を試してみると効くかもしれません。

  • 背骨と大腿の角度を開くとよい
  • 二つに畳んだ座布団を骨盤の下に引くと、背骨と大腿の角度が開く
  • 足首を手前に引くと効果的

 

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