SV650用に早速パニアケースを物色しています。
これを期にパニアの意味を調べてみましたが、ロバや馬に荷駄を運ばせるための、両吊るしの荷物だそうです。pannierで画像検索すると、圧倒的に多いのが自転車用のバッグで次が単車のもの。ロバは見つかりません。インスタ映えすると思うのですが(笑)。
日本では単車というと趣味の乗り物ですが、欧州では下駄代わりに使い倒す上、行動範囲が広いのでパニヤケースは海外製ばかりです。ということで、日本では輸入品な上に需要がそれほどでもないため、情報が少ないといったことになります。とにかく調べてみました。
SV650に入手が容易なものは、Hepco and Becker製かGivi製に限られます。KappaもありますがGiviと資本関係にあり、取り付けフレームが共通であるため深く考える必要はありません。
まずはHepco and Becker(以下Hepco)製から。パニアケースはサイドケース*1とトップケース*2にわけられます。Hepcoの製品はそれぞれサイドキャリア、トップキャリアと呼ばれる専用フレームが必要になります。このキャリアにケースを装着することになります。
で、サイドキャリアとトップキャリアは共用できるかと考えるわけですが、結論から言えば共用できます。ただ、どこにも情報のない落とし穴が一つありました。
Hepcoの公式サイトのAlrack top carrierページにはこう書いてあります。
- can mostly be combined with C-Bow sidecarrier or normal hard lugagge sidecarrier: Please check manual or bike specific info
ところが、サイドキャリアの説明書と比較するとどうも変です。まずサイドキャリアの説明書から抜粋。
次にトップキャリアの説明書から抜粋。
いずれもSV650のシート・フレーム間にある(と思われる)板とその穴にボルトを通すことで、リアキャリアを支持するプレートを固定しています。社外オプション品用にこうしたマウント用の穴が用意されているのでしょうか。
それはよいとして、2つのキャリアのプレートはそれぞれが干渉して正しく機能しないように見えます。
この点で頭を悩ませたのですが、結論としては両プレートを干渉無く取り付けることが可能です。ただし、そのためにはここに書いていないパーツが必要になります。実は上の2つに図に描かれている2本のカラー(アルミの筒)は長さが違います。トップキャリア用は30mmであるのに対して、サイドキャリア用は55mmあります。ですので、両者を取り付けるには次のいずれかが必要なのです。
- 同梱されておらず、公式サイトにも保守パーツとして登録されていない25mmのカラーを入手する。
- 55mmのカラーを30mmのところで切断する。
こうすることで、25mmのカラーを挟んで上からトップキャリア用のプレート、次にサイドキャリア用のプレートを装着できます。切断はハードルが高そうですが、今時はホームセンターで工具を貸してくれるのでやれないことはないでしょう。
ただ、これをクリアしてもHepco製のパニアケースには問題があります。それはSV650の場合、サイドケースを装着すると、おしりがリアのウインカーを隠してしまうことです。後方からは見えますが、斜め後ろからは見えなくなります。ケースを外せば車検は通りますが、走行中に斜め後ろからウィンカーが見えなくなるのは大問題です。この点についてHepcoは解決策を提供していません。自分で改造することになります。
まとめると、HepcoのSV650用パニア製品は
- トップキャリアとサイドキャリアを混用できるが、取り付けには説明書に書いていない工夫が必要(カラーの入手か切断)。
- 奥に引っ込んでしまうウィンカーを改造しないと、視認性が悪く危険。
です。
ということで、次回はこれらがクリアされているGivi製の調査結果。