62 隠し剣 孤影抄

古本屋に漫画を引き取ってもらったときに代わりに買った本。

隠し剣孤影抄 (文春文庫)

隠し剣孤影抄 (文春文庫)

藤沢作品を読むのは初めてかもしれません。あるいは、父親が持っていた本をつまみ読みしたときに何冊か読んでいる可能性はあります。
短編集であり、最近映画化された「隠し剣 鬼の爪」の原作となった作品も収められています。
どの作品も流派が一人にしか伝えない「隠し剣」を主題に持ってきています。とはいえ、隠し剣自身が本当に主題になっているのは「暗殺剣 虎の目」くらいで、あとはその隠し剣をクライマックスとして描かれる人間の物語りになっています。ある作品は霧が晴れるようなハッピーエンド、またある作品は誰一人救われないといった風で、色とりどりです。
どの作品も描かれている人々が魅力的な上、ストーリーが巧妙であり、実に読み応えがありました。
おすすめ。

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