弟さんの横で「とらドラ!」を読んだ

飛行機で日帰りの帰省を行いました。
先週の「面倒な本は読みたくないショック」は、未だ脳みそを揺さぶっており、2周目に突入した「とらドラ!」の4巻5巻を鞄に忍ばせて早朝の羽田空港に向かいました。
ちょうど2年前のおろし金で神経をすり下ろすような仕事のおかげで2008年度の私はANAのプラチナ・メンバーです。ラッキーなことにプレミアムシートが空いていたのでここぞとばかりにもうすぐ期限切れになるアップグレード・ポイントを使いました。プレミアムシートは国際線でいうビジネスクラスですね。横の人と肘が当たらないのでストレスが小さいです。
アップグレード・ポイントは当日空席がある場合にしか使えません。というわけで、同行者とは離ればなれの席でした。私は最前列の通路側。優先搭乗が始まると同時にとっとと乗り込んで、「とらドラ!」4巻に没入です。海辺の別荘に出かけるシーン。
B777だけあって、ものすごい数の人が乗り込みます。活字をむさぼる私の横をどんどん人が通っていきます。私の横の窓側の席はずっと空席のまま。チェックイン時のシートマップでは埋まっていましたから、一般搭乗が終わってからくるのでしょう。プレミアムシートは最前方なので、最後に悠々と乗ってくる人もたまには居ます。
扉が閉まる直前に背広の二人組が搭乗してきました。ひたすら活字を追いながら、視界を恰幅のいい人が横切って、私の横に座ったのを見ました。縦縞の背広。普段、横に座るおっさんなんか気にもとめませんが、後ろの席に座った同行者に鞄を渡したのが珍しくてふと、そっちに注意を向けます。
おっさんは肘掛けの最前部にある作り付けのトレイ部分にポンと文庫本*1を置きました。そこは普段ジュースなどの飲み物を置く共用部分です。別に使っていませんので目くじらは立てませんが、周りに気を遣う人ではなさそう。
鞄を後ろの人に渡したときの雰囲気からすると、社長さんか何かですかね。離陸前に新聞を読むかスチュワーデスが聞きに来ると、スポーツ新聞を頼んでいました。典型的な安っぽいシャチョーさんですよ。
私はシャチョーさんに興味はありませんので4巻の海辺のドタバタ騒ぎに没頭。離陸後、隣の男性はリクライニングにして寝ていたようですが、体つきのアザラシっぽさがずいぶん強調されていました。姿勢が悪いのでしょうか。
私はアザラシには興味は(ry
で、飛行機を降りて同行した嫁さんに指摘されたのですが、隣のアザラシ状恰幅のよい紳士は鳩山大臣だったとか。私はどうやら、つい先日まで郵便局ににらみをきかせていたお方の横で、のんきに「とらドラ!」を読んでいたようです。鳩山大臣、大河の水着の挿絵とか横目で見たりしたかなぁ。
大臣は飛行中寝ていたようです。やべーよ。俺、大臣と枕を並べて寝ちゃったよ。「とらドラ!」握ったまま。
で、私の後ろの席に乗っていたのがたぶんSP。「大臣の隣の席には40代半ばの男性。『とらドラ!』4巻を読んでいる模様」とか無線で報告されたんでしょうね。きっと身元も特定されています。なんてこった。今頃総務省のデータベースには私の個人情報として「とらドラ!」4巻がリストされていることでしょう。
「浮遊型にせ霊魂・ばかちー1号」のところで「プッ」とか吹き出していたら、飛行中でも「怪しい奴!」と後ろから頭をニューナンブで打ち抜かれていたかもしれません。

*1:たぶん森村誠一。たぶん。おそらく。

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