新しいのか古いのか、それが問題だ

金原さんは、翻訳というものは時代の影響を色濃く受けるので、文章が日に日に古くなっていく、ネイティブが自分の母語で古典を読んでも古びた感じはしないが、非ネイティブが翻訳で古典を読むと、古い翻訳には抜きがたく違和感がつきまとう、というようなことをおっしゃっています。

読者が古典と認識するものに関しては、訳が古くても味わいだと感じます。むしろ新しすぎると違和感がありますね。瀬戸内訳の「源氏物語」には「つっこむ」という言葉が出てきて、一瞬で紙面から電車の中に蹴りだされました。
SFのような未来小説の訳だと文体が古びてくるのは幾分の居心地の悪さを感じます。渇きの海がまさにそれでした。
古典的SFって、どう受け取ればいいんだ。

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