インプレスの実写速報から画素数と雑音の関係を調べてみた

インプレス デジカメWatchには「実写速報」という記事があり、発売直後の製品の試し斬りを行っています。この撮影環境が2006年くらいからISO感度を撮りくらべています。そこで、これを利用して画素数や素子サイズと雑音の影響を調べてみました。写真はすべて当該機種リンク先ページの拡大写真からの引用です。

記事リンク 素子サイズ 素数 ISO 100 ISO400
【実写速報】ニコン「D700」 35mm 1210万
【実写速報】ニコン「D60」 DX 1020万
【実写速報】ニコン D80 APS-C 1020万
【実写速報】ニコン「D40(β機)」 APS-C 610万 *1
【実写速報】富士フイルム FinePix F50fd(量産試作機) 1/1.6 1200万
【実写速報】富士フイルム FinePix F31fd 1/1.7 630万
【実写速報】リコー「GX200」 1/1.7 1210万
【実写速報】ニコン「COOLPIX S52」 1/2.5 900万
【実写速報】ニコン COOLPIX S6 1/2.5 600万

雑音に関してはいろいろ言われますが、いくら技術が向上しても画素面積が小さいほど雑音が増えていきます。ノイズ除去などといいますが、のっぺりとなるだけです。COOLPIX S6とS52で雑音に関する方針が変わっているのは面白いところ。S6ではなるべく撮ったままを出しているのが、S52では塗りつぶしにかわっています。
ニコンの一眼レフに関しては、センサーのサイズも大きくなっているせいか、あまり画質の変化を感じません。D80はわずかにISO400でノイズを感じます。APS-Cサイズって、600万画素くらいで性能を磨いたほうが良いのでは?
Finepixに関しては、F31fdがどれだけ雑音が低かったか分かります。同じくデジカメWatchで伊藤氏に

ただ、その代わりに圧倒的な高感度画質と驚異的なバッテリーの持ちという、他を圧倒する長所を失ってしまった。正直な話、F50fdは28mm相当の画角も未だカバーできていないし、F50fdの代わりとなるデジカメはほかにもある。しかし、F31fdの代わりになるコンパクトデジカメは残念ながらもはや存在しないのだ。

と、痛烈な批評を浴びせられたFinepix F50fdの画質の低下が印象的です。伊藤氏はこの記事の中で、それでも画素をあげないと売り上げを維持できない市場を嘆いています。たしかに消費者が悪い。しかし、マニア向けと銘打っているコンパクトデジカメですら、画素数競争をやっているというのもどうかと思います*2

*1:ISO200

*2:いまさら小画素数のセンサーなんか製造できるほど市場が無い、といわれればそれまでだが

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