読者2.0、作家2.0

「作家に対する批判」はアリやナシやで一部が盛り上がっている様子。読者の立場からすると、極論といいますか、断絶通告に近い意見が出ています。
「感性は違うんだから読者の意見など所詮独善」と斬った上で

以上のことを理解した上でまだ好きな作家に批判をしたいのでしたら、ご自由にどうぞ。ただし、あなたが批判だと思っているそれは、作家にとっては往々にして無責任なヤジのひとつにすぎず、担当する編集者にとっては迷惑以外の何物でもないということは覚えておいてください。

なんというか。中学生同士が論じるならこれ以上ない正論ですが、編集者が読者にこういうことを言う時代が来たか、と万感胸に迫る思いです。モーツアルトの例を引くまでも無く、「作品」を論じるときは「作者の人格」を考慮してはいけないと思っていたのですが、「この作者はこのくらい言っても大丈夫かなぁ」と考えながら感想を書かなければ、連載が途絶えかねないような世の中になってしまったのでしょうか。決して厳しい書評を書かない新しいタイプの読者が求められているのかもしれません。
んで、リンク先のこちら。

問題なのは「ネガティブな内容でも自分の糧になるから渡してくれ」という人で、かつ実際にはそれを読んでマイナスの影響が出る人。要は、ネガティブな反応をもらうと激しくへこんでやる気がなくなるのだが、それに関して正確な自己評価が出来ていない人だという。このタイプの人、結構多いらしい。

これを読んでふと思い出しました。時は1981年。スペースシャトル・コロンビア号の第一回飛行STS-1の直前です。当時シャトル開発はひどく難航しており、エンジンの不調などトラブルを克服したばかりで、いきなりの有人飛行でした。当然記者会見ではシャトルに不安を感じないかと言う質問が何度もなされています。
で、ある記者がこんなことを聞きました。
シャトルに不安を感じないか、という質問を何度もされたと思うが、そのせいで不安になったりしないか」
一同笑い。で、切り替えしたのはジョン・ヤング船長
「そういった問題に耐えうる新しいタイプの宇宙飛行士が必要です」
こんな会話だったと思います。
2chとかブログを読んでも大丈夫な新しい作家が必要なのかもしれません。

/* -----codeの行番号----- */