電子メールアドレスの敬称

火事と喧嘩は江戸の華。袋叩きはネットの華。今日もどこかでデビルマン。明日もどこかで袋叩き。

報道に対するコメントは最近は控え気味です。あとから「実は…でした」という話が多すぎて。ネット情報もリアル媒体の情報もコメントするリスクが高すぎです。ここ数年あった最大、最悪の「実は」は、アメリカ政府発、イラク大量破壊兵器情報でした。私はイラク侵攻を支持しましたので、あの件は恐ろしく後味が悪かったです。
さて、話を戻しますが、リンク先のcnetお抱えブログは評判が悪いですね。すでに多方面から突っ込まれていますが、話の流れが分かりにくいですし、主張にも納得できないものが多くあります。ほったらかしておいてもいいっちゃいいのですが、こういう固まりきっていない文化は何が理由で変てこな常識が生まれるか分からないので、リンク先というよりネットへの意見として反論を少し書いておきます。
問題なのはメールアドレスに敬称をつけろという話。例を出しましょう。メールを新規に出すとき、あて先がメーラーのアドレス帳に記録されていない場合には、To:欄にはメールアドレスがそのまま出ますよね。

To: r.ichiro.tanaka@example.com

一方、アドレス帳に登録されていると、アドレス帳で指定した形式で名前に置き換えられます*1

To: 田中一郎 "r.ichiro.tanaka@example.com"

で、リンク先のブログではこのままでは無礼であるとしています。敬称をつけなさいと。

To: 田中一郎様

数年前も同じような主張が袋叩きにあっていました。そちらのほうはもっと徹底していて、自分が出す場合、同じ社内の人をCC:に入れるときには敬称無し、同じ人をTo:にして且つ目上の場合は敬称ありだから、アドレス帳に2つエントリを入れるのは常識であると。
こういう習慣が常識であるという点に強く異議を表明しておきます。ついでに、常識にしようという呼びかけにも反対します。このような敬称をつけてメールを送っている人は結構見かけますが、電子メールに関する限り今は虚礼に過ぎません。
さて、ちょっと話が変わりますが、私は仕事上海外にメールを出すことが多くあります。その場合、日本のお客さんをCC:に入れることもあります。その場合、当然あて先が漢字ではいけません。海外の受け取り人は日本人ではありませんから、彼らに読めないアドレスとなり、ビジネス的にもきわどいことになってきます。
ですので、私はあらかじめ海外とのやり取りに入ると分かっているお客さんのメール表題を「社名 苗字」としています。

NARIHARA Tanaka

社名を大文字にしておけば、受け取った人の注意を引きますので、「CC:に顧客が入っている」と意識してもらえます。自分が最初の差出人の場合には一行目に

(CC:NARIHARA)

のようにして、社内に「お客さんがCCに入っているよ」と注意を促しますが、返信が繰り返されると埋もれていきますからね。分かりやすい表記は大事です。
ところで、英語でのメールのCC:に

Tanaka-bucho

といった敬称をまれに見かけます。気配り人生も大変だと同情する次第。

*1:メーラーによって違うが、Outlookはかなり自由

/* -----codeの行番号----- */