DelphiがなければなC#を使えばいいじゃない

初代Delphiからのユーザーとしては首を刎ねられても文句を言えないせりふです。が、正直こんな気分になりました。
ここ一週間ほど本腰を入れてVisual C# 2005 Expressを使用していますが、驚くほど快適です。一番びっくりしたのはフレームワークがVisual C++MFCではなくDelphiVCLにそっくりだったことです。C++MFCには結局途中で放り出した苦い経験があるため、二の足を踏んでいました。が、いざ.Net Frameworkを使ってみると、あまりの違和感のなさにあっけにとられています。無論、細かい差はあるのですが、VCLに慣れていればほとんど迷わずに作業ができます。
もうひとつ感心したのはエディタの頭のよさです。シンタックス・カラーリングなどいまさら言うに及ばず。入力中のコードの補完はDelphiでもありましたが、初回はそれらしいものを真っ先に提示、2回目は前回選択したものを提示するなど細かいところまで工夫がなされています。
C#の言語設計そのものもよくできています。宣言位置の自由度が高い一方で、暗黙の型変換が厳しく制限されているため、スタイルに縛られず、かつ、うっかりミスをコンパイラが検出してくれます。さらに、なんと言ってもオブジェクトを開放するストレスから開放されたのがうれしいところです。オブジェクトの自動開放はSmalltalkからあった機能です。が、いざ自分が使えるようになってみると、これまでどれほど神経をすり減らしていたのか、気がつきました。
Delphiだって消えたわけではない、といいつつ、すでに日本語版ヘルプの更新は停止してしまっています。私自身がDelphiを懐かしむことは、もうないだろうなぁ、とおもった1週間でした。

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