嫌よ嫌よも好きのうち:あるいは宇宙の非対称性

恋歌
あなたの身近にいるパソコンにとても詳しい人について、その人のイヤなところ、やめて欲しいこと、改善して欲しいこと、ダメな点などをお聞かせください。
返歌
あなたの身近にいるパソコンにあまり詳しくない人について、その人のイヤなところ、やめて欲しいこと、改善して欲しいこと、ダメな点などをお聞かせください。

怨念というかフラストレーションがこもっている思えないでもない*1前者の公開質問に対して、同じく怨念のこもったカウンターパンチとして放たれたのが後者です。しかし世間では仲良くお揃いのネタとして扱われています。ああ、人の世の恋路はままならないものであることよなぁ*2
さて、両者を仔細に眺めてみましょう。

恋歌のスペック

まず、前者は「パソコンにとても詳しい」人に対する怨嗟の声を集めています。集めている人のスペックはおそらくこんな感じ。

  • はてな人力検索だが、単なるあるある大辞典として使えることも知っている。
  • 自分でキーボードを打て、マウスを操作することができる。
  • 自分ではてなのアカウントを取得できる。
  • 質問をするだけしてじーっと虫でも観察するような態度。文句は言う。一応最後に礼の言葉。

そして回答者の皆々様も、最後の点を除けば大体同レベルでしょう。怒りの思いをたたきつける長文の書き込みが多いことから、そこそこ長い文書もそれほど苦労せず作れるようです。パソコンが苦手な人たちではないのです。

返歌のスペック

一方で、返歌のほうで槍玉にあがっているのは実際には依存体質が強く、向上心がない人々です。その人が偶然パソコンを持っているので聞かれたほうが困っていると。回答者は決してパソコンにとても詳しいわけではなく、パソコンを普通に使うことができる人たちです。こんな風に、恋歌と返歌は実はあまりかみ合っていません。お互いに批判しているように見えるのは錯覚です。同じような人たちが、違う方向に怒鳴っているのです。そしてその対称軸となっているのは自動販売機でものを買うように質問している二人の質問者です。はてなでは珍しくないですけどね。

まとめ

かのように二つの質問はぶつかり合っている、あるいは反対を向いているように見えますが、質問者には意外な共通点があります。したがって、実際にあってみると二人の質問者は意気投合しそうです。まとめると次のようになります。

  • ディスプレイの向こうには人間がいる。質問に答えてもらったらそれぞれにちゃんと礼を言おう。
  • パソコンに詳しいと嫌われるかもしれない。パソコンに詳しくないと嫌われるかもしれない*3
  • 二人はツンデレに発展する可能性がある

ああ、宇宙の非対称性についてはかけませんでした。

*1:実際にはこもってないらしい

*2:高校生古文調

*3:どちらも嫌な人が主体ではなく、パソコンに詳しい人、パソコンが駄目な人が一義的な範疇として指定されている

/* -----codeの行番号----- */