(独)森林総合研究所って、ドイツの研究所みたいだ。

森林総合研究所のプレスリリースが素人の私が読んでも面白おかしい内容です。どうしてこんなに隙だらけのプレスリリースを流して、自分たちの株が上がると考えるんでしょう。一昔前みたいに御用記者だけが記事を書くわけじゃないのに。幻影随想: 森林浴と免疫力経由です。

言い切っちゃいましたね。「森林浴はガンに効く」とは書いていませんが、そう読ませたい気持ちは良くわかります。

1.森林浴がヒトNK(ナチュラル・キラー)細胞を活性化する(担当:日本医科大学 李 卿)

何度か読み返したのですが、「休暇をとったら体調が良くなった」以上のことを読み取れませんでした。私の頭が悪いのかもしれません。しかし、幻影随想に指摘されているように対照実験がないのでは仕方がありません。

2.森林セラピーの生理的効果の科学的解明((独)森林総合研究所 生理活性チーム長 宮崎)

森へお散歩チームと都市へお散歩チームに分かれたところ、森へお散歩チームのほうがストレスホルモンの低下などストレスを受けてないときの反応が起きたそうです。
こっちのほうは一見いくらかましに見えます。とはいえ、詳細が書かれていないのできちんとした実験であったかどうかは不明です。私としては両散歩コースの

  • 気温
  • 日射量
  • 人口密度

くらいのパラメータは振ってあって、同じコースで条件が異なる場合*1のストレス量を測った上でコース間の比較をやっていると期待します。「世界初・最大」を自負するならそのくらいはやってますよね。もしやってないなら、「学生は郊外で遊ぶほうが好き」程度の結論すら引き出せません。
本来、被験者が森に居るのか都市に居るのかわからない状態にしていないことに強い疑問を感じます。実験は精神的な作用を調べたかったのでしょうか、それとも化学的な作用を調べたかったのでしょうか。

*1:当然、一度に変えるパラメータは一つだけね

/* -----codeの行番号----- */