環状線

上京したてのころ、電車で移動するときに山手線への乗り換え方で困惑したことがあります。
「品川から渋谷方面行きに乗り換えて」
「渋谷ってどっち」
「大丈夫『渋谷行き』っていうよ」
「本当だな、『渋谷方面行き』ってアナウンスがあるんだな。あるんだな」(田舎ものなので必死)
「…と思う」(東京暮らしが長いのでよく覚えていない)
「そんなんじゃわかんねぇよ!」
「内回りに乗ればいいんだよ」
「内回りってどっち回りだよ」
「内回りって内回りに決まってるだろ!」
「俺は内側か外側かは聞いてねぇ」
「ええと、右手を内側にして回るほうこうだよ!!!」
「時計回りと言え、時計回りと!」
どうして山手線には「内回り」とか「外回り」とか極度に一般性を欠く名称をつけるのでしょうか。どうして乗客に「山手線は右側通行だから内回りが時計回り」などという余計な知識を要求するのでしょうか。
時計回り、と言えば世界のどこから来た人にも、何の予備知識のない人にも自明ではないですか。
今日、大江戸線で同じ混乱を起こしました。どうして鉄道マニアでもない私に地下鉄の「レーンわけはJRと同じ」などという余計な知識を要求するのでしょう。地図を見て電車に乗る人は、乗車駅と降車駅と進行方向の知識しかもっていないのですよ。XX方面とかいわれてもわかりませんよ。東京の下町の名前なんて知るか!!
…あれ、山手線内回りって、どっちまわりだったっけ…
人工物はもっと合理的に作れ!

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