中性子星と重力波

先日読んだ中性子星とパルサー (NEW COSMOS SERIES)には、リサイクル・パルサーという一度弱った後に降着円盤から角運動量の供給を受けて回転が再度速くなった中性子星が登場します。一般的な中性子星は時間とともにパルスが遅くなるのですが、リサイクル・パルサーは逆に速くなるのが特徴です。
「ちょうどコマをひもでたたいたときと同じように」という非常に優れた比喩で説明されています、今後この比喩を理解できる若い人達が減っていくのは残念です。閑話休題
リサイクル・パルサーがどんどん速くなっていくと、最後には遠心力のために重力が中和されて中性子星が爆発するんじゃないか、とまたもや妄想を膨らませました。で、調べてみました。
Millisecond pulsar - Wikipediaによればそんなことはおきないだろうとの事。回転がある程度速くなると、重力波がどんどん大きくなって降着円盤が崩壊するため角運動量を持ち込めなくなるというのです。
これがなければどんどん速くなるのですが、一定速度以上のパルサーがないことから、重力波が存在することの間接的な証拠のひとつとして挙げられているそうです。

/* -----codeの行番号----- */