昨日のコメント欄にハードディスクの捨て方を書いたところ、id:choubeginnerさんから「そこまでしないといけないの!」とコメントがありました。ちょっとまとめておきます。
HDDの廃棄時にあれこれしないといけないのは、HDDには個人情報が山のように入っているからです。友人や恋人と交わしたメール、よくいくお店、各種サービスに対するパスワード、ソフトウェアのライセンス*1、仕事で使ったデータなどなど。これらは消してもフォーマットしてもその気になれば抽出可能です。
気にならないなら何もしない
これらのデータが盗まれて悪用され、被害にあっても気にならないなら何もせずに捨ててもかまいません。被害にあうのは自分だけではなく家族や友達、恋人まで及びます。
ゼロフィル
HDDのデータを完全に消すには、確実に別のデータで上書きします。私がよくやっているのはLinuxによるゼロフィルです。
Knoppixのような1CD Linuxで起動し、
dd if=/dev/zero of=/dev/hda
でOKです。「いやちょっと待て、国防総省はそれでは不十分だといっているぞ」と不安な、軍事機密並みに重要なデータを持っている方は次のようにするといいでしょう。
dd if=/dev/zero of=/dev/hda
dd if=/dev/random of=/dev/hda
dd if=/dev/zero of=/dev/hda
dd if=/dev/random of=/dev/hda
dd if=/dev/zero of=/dev/hda
dd if=/dev/random of=/dev/hda
一夜明ければCIAでもデータ回復は無理です。
Windows
Linuxなんかわからないという人は、Windows状で次の手順でファイルクリアできます。
- 廃棄するHDDとは違うHDDで起動する
- 廃棄するHDDをFAT*2でフォーマットする
- なるべく大きな個人情報のないデータ*3を持ってきて、捨てるHDDのフォルダにコピーする。そのフォルダのなかで花の写真を次々にコピーして巨大データフォルダにする。さらにそのフォルダを次々HDDの中でコピーしてHDDを埋め尽くす。
これで9割9分9厘大丈夫です。
ユティリティ
上の説明を読んで「お前等宇宙人の言うことはさっぱりわからん」と思った方は、市販のディスク消去ユーティリティによって完全消去できます。
Acronis DriveCleanser Personal (税込\1980 スリムパッケージ版)
- 出版社/メーカー: ソースネクスト
- 発売日: 2005/01/21
- メディア: CD-ROM
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壊れたHDD
一番困るのはHDDが壊れていて上のような対策を打てない場合です。その場合は分解してHDDを取り出し、そのHDDをばらばらにして内部の磁性体を磁石でこするしかありません。こうするとデータは破壊されます。
HDDの分解は慣れない人にはタフです。が、消さないといけないならば難しかろうがどうしようが、根性で消してください。