アマゾン・サーフ

ラヴクラフト全集7 (創元推理文庫)発売。6巻まで全部持っていました。あー、もうタイトルなんかほとんど忘れていますが、「地の塩」だっけな、あれはよかったです。6巻まで読んだのは15年くらい前なんですが、7巻が出るまで時間がかかりましたね。
しかし、しかし、Don KnuthのThe art of computer programming*1にはかなうまい、と「クヌース」で検索。すると、至福の超現実数―純粋数学に魅せられた男と女の物語が目に留まりました。「お、再版」したんだ、と評を読むと激賞されています。そんなはずはありません。学生のころに読んだあの本は目も当てられないくらい訳が稚拙でした。耐えられなくて途中で放り投げたことを覚えています。
訳者をクリックして訳本一覧を見ると…ありゃ、素数に憑かれた人たち ~リーマン予想への挑戦~の訳者です。いやいや、ありえませんって。素数…は、ほんのわずかな細かい点を除くと安心して内容に没頭できるこなれた訳でした。いくら20年の月日が経っても、あの訳をあの人がするはずは…。違う人による訳でした(^^;
そういうわけで、松浦俊輔氏による訳の一覧。嘘みたいなハイペースで訳出しています。複数の仕事を同時に抱え込んでいるのでしょうか。傾向として単なる科学読み物よりも一歩踏み込んだ本や、科学と社会の関係を述べた本が多いようです。ボルツマンの原子―理論物理学の夜明けは私も読みました。あれも心に残った本です。
著者じゃなくて訳者で本を選ぶというのも面白いかもしれません。

*1:本当は短期間でかかれるはずだったが、著者が余りに完ぺき主義なので、この先二十年は完成しいないと思われるプログラミングの基本教科書。全七巻。途中で「ヨーロッパの植字工が引退したので」著者の細かい数式に関する要求にはこたえられないと言われて発奮。活字の文化と理論を調べまくってスプライン関数によるフィッティングを施した文字生成プログラムMETAFONTを開発。そして猛烈に細かい点まで植字を制御できる印刷ソフトTEXを開発した。TEX/METAFONTはアメリカ数学学会から熱狂的に受け入れられたが、当然その間執筆は停滞。ちなみに日本版翻訳陣も猛烈にこだわったのか遅々として作業が進まず、途中で立ち消えに。最近アスキーから新訳が出た

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