変光星研究とアマチュア観測者

さて、id:v4641sgrさんより変光星観測のお誘いを受けています。観測といっても、私には眺めるくらいしかできませんが、それでも声をかけていただけるのはうれしい限りです。
もともと天文学はアマチュアの活動が研究にある種の寄与をできる珍しい分野ですが、id:v4641sgrさんの日記を読むようになって、「こりゃ本当にアマチュアの協力が必要なんだな」と認識を新たにしました。v4641sgrさんが研究されているのは変光星のなかでも突発増光を行う星です。こういった星が増光するメカニズムはさまざまです。さまざまなので研究対象になるのですが、肝心の増光が突発的なのでいつ起きるかわかりません。研究用の観測機器は数が限られていますから、いつおきるとも知れない増光のために知られている星をじっと眺めているわけにも行きません。
そういうわけで、アマチュアの協力が非常に重要になります。変光星に興味のあるアマチュアがたくさん居て、彼等が毎晩いつ変るとも知れない変光星を覗いていてくれれば、そのうちの一人が突発増光の瞬間を捉えて速報を流してくれるかもしれません。捉えられなかった人々はまた次の晩も地道な観測を続けます。
まさに「十分多くの目があれば」というオープンソースの大命題ですが、アマチュア観測者達はずっと前からこれを静かに実行しているのです。特に変光星の分野ではアマチュアの協力は重いのではないでしょうか*1。そういうことを考えるようになって、id:v4641sgr:20040324に書いてあるマッテイさんの言うことが少しわかるようになりました。それだけに、AAVSOのトップページに今でも彼女の訃報が掲載されていることに心が動かされます。

*1:最近はロボット観測装置とかあるし、そうでもないのでしょうか

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