とある方に薦めた手前、自分でもやってみようと思って最新版をダウンロードしました。Knoppixは1CD Linuxと呼ばれるシステムです。このLinuxはハードディスクに一切インストールせずに使えるLinuxで、PCにCDを入れて起動するだけでLinuxシステムが一通り使えます。前回使ったときには3.2でしたが今は3.4にバージョンアップしています。テストはVMWare上で行いました。
ざっと見た感じの感想:
- スクリーンの自動認識が強化された。
- 日本語入力がWindows 2000/Xpと同じく[漢字]キーで行えるようになった。
- USBメモリーをmountコマンドなしでマウントできる。
- USBメモリーにデスクトップ設定やセッションを自動保存できる。
- まだ幾分難はあるが、Mozillaで日本語サイトを見ることができるようになった。
OpenOffice, Mozillaといったソフトが付いていますのでWEBアクセス、メールの送受、文書作成、表計算といった一通りの環境はそろっています。例えば次のような状況を考えるとき、Knoppixは非常に便利に使えそうです。
長期間の出張に出ることになった。会社支給のPCは持っていくが、自分のメールを入れることはできない。
こんな場合、KnoppixでブートしてUSBメモリーにデスクトップを保存しておけば、会社のシステムと自分のための環境をきれいに分けることができます。Knoppixはネットワークアクセスも自動認識してくれますので重宝します。
無線ネットワークなどが使えるかどうか疑問は残っていますが、デスクトップで使う限りにおいてはかなりよくできていると感じます。教育用に大量導入した学校があるというニュースもありました。
私としてはプラネタリウムソフトが入っている辺りポイントは高いです。
なお、デスクトップファイルをUSBメモリーに保存するときに少々てこずりましたので書いておきます。これはKnoppixメニューの「継続的なKNOPPIXのホームディレクトリを作成」というコマンドを使って作ります。
- コマンドを起動すると注意書きが現れます。よく読んでおきます。
- ドライブに保存するか聞いてきます。これは環境によって異なるのですが、私のUSBメモリは/dev/sdb1でした。
- 「すべての領域をLinuxファイルシステムで初期化し、領域全体を利用しますか?」と聞いてきます。
最後の質問が難関でした。YESを選んだのですがフォーマットはできてもその後設定が保存されません。結局、これは次のようにするのがよいようです。
そうして先の質問にNOと答え、サイズをなるべく大きく指定することによってホームディレクトリのイメージファイルが作られます。ホームディレクトリにはデスクトップのファイルや設定のほか、セッション情報も保存されるため、前回終了時に開いていたアプリケーションが次回自動的に開きます。
最後に、ブートコマンドとして次の文字列を入力します。USBメモリはあらかじめ挿しておきます。
knoppix home=scan
このコマンドによってホームディレクトリが自動認識されたら、以後ホームディレクトリへの修正は自動保存されますので受信したメールなども保存されるようになります。