Smalltalk-80が脚光を浴びたのは、1981年8月号のByte誌の特集ですが、日本ではもっと後になってからだったと思います。私が覚えているのは竹内郁雄さんがbit誌に三ヶ月連続で書いたSmalltalkの紹介が最初です。大学に入ったあとの話なので、1983年の話でしょう。ちょうど坂村さんがbit誌に精力的に連載されている頃の話で、TRONの立ち上げもその頃でした。
1983年というと、やはりXeroxがAltoでの研究成果を元にStarワークステーションを発売していた頃で、このあまりに画期的なシステムについて述べたシーボルト・レポートの翻訳がやはりその年のbit誌で紹介されていたと思います。オーバーラッピング・ウインドウはその前後にLisaのそれとして日本に紹介されていましたが、Starの徹底したドキュメント指向のインターフェースと操作体系にあ然としたのを覚えています。やはり同時期に日本でもよく語られるようになったUnixの新顔としてSunが紹介されていましたが、こちらのウインドウシステムが今ひとつさえないように思えたのは、シーボルト・レポートの影響だったかと思います。
Smalltalkの記事を読んだのはその頃でした。

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