めんどくさい差別化

仕事ではDSP屋をやっているのですが、商売として儲かるかは別としてもいろいろとお客の声が聞けて面白いです。
DSPを客先に紹介して返ってくる反応は、たいていの場合「ソフトは供給してもらえるんですか?」「…はタダで供給してもらえるんですか?」といった話。それも焦点となるソフトはMP3とかWMAなどの決して簡単ではないソフトです。そうそうタダで出せるものではないのですが、それを話すと後は冷淡な反応。DSPはプログラミングが面倒なので、というのが一番の理由でしょう。生産性が下がるから使えない。
海外ではDSPの話をするといけすに餌を撒いたかのように客が食いつきます。大変な分、ミドルウェアとして高く売れるし差別化もしやすいというわけです。
日本工業の建て直しの話をよく聞きますが、面倒なことはお金を人に払って解決できるというのが先端工業として正しいのか、私は疑問に感じます。森喜朗元首相の「IT技術者が足りないからインドに視察にいこう」という安易な発想に似ています。

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