さよなら火星

今年にしては珍しく12月らしい晴れた寒い日でした。HF経緯台のためし斬りをかねて火星を覗いてみました。いまや火星はアポクロマートの100倍だとかろうじて面積のあるオレンジの点に過ぎません。残念ながら極冠らしきものは見ることができませんでした。HNSKYによると視直径は10.4秒です。
HF経緯台の使いやすさは抜群です。以下のように簡単に庭に設置できました。

  1. 部屋の中で一式組み立てる
  2. 経緯台の耳軸をはずして鏡筒を一旦分離する。
  3. 三脚ごと経緯台を庭に設置する
  4. 分離した鏡筒をHF経緯台に置いて耳軸を閉める。

部屋から庭までほんの3分もかかりません。しかも狙った位置にすぐむけることができるので狭いところで明るい星を見るにはうってつけです。
問題を指摘するとすればやはり耳軸です。耳軸は強く締めると望遠鏡が安定しますが取り回しが悪くなります。軽く動くように設定するとバランスによっては望遠鏡が勝手に動いてしまいます。完全にバランスをとりたければ望遠鏡の前後だけでなく上下の重心もあわせなければなりません。その場合耳軸が鏡筒の重心より少し上を通るようにしなければ、ファインダーやアイピースを含めたバランスをとることは不可能です。
私の場合102Sの鏡筒の軸が耳軸より上になっているためトップヘビーであり、あまり耳軸を緩くすると望遠鏡が勝手に動いてしまいました。
それでもフリーストップ経緯台の使いやすさは抜群で、赤道儀に比べて設置が楽な上、どこにでも気楽に望遠鏡を向けることができます。
今日の写真はそのHF経緯台に搭載した102Sです。HF汎用プレートとメスアリ金具の間には厚さ9mmの合板で作った下駄が履かせてあります。この下駄はHF汎用プレートの二つの穴の位置に6.5mmの穴をドリルで開け、M6のネジを通すことができるようになっています。汎用プレートにはM6のネジが切ってあるのでこれでメスアリ金具を固定でき、かつメスアリ金具のノブがHF汎用プレートにぶつからずにすみます。M6のネジは25mmだと頭が3mmほど出てしまいます。合板の厚さを5mmくらいにするとちょうどよいでしょう。

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