Giviのケースにフックを取り付ける

SV650で使っているGIVIのリアボックスにフックを取り付けました。

リアボックスは一度使ってみるともう手放せないほど便利です。これまで収納に不安を感じながら単車を使っていたのが嘘のようです。パンク修理キットは放り込んだままですし、小物を買った時も縛り付けなくて済みます。何も持ち歩いていないならヘルメットを放り込んでおくこともできます。

 

ただ、キャンプに行ったときに少し不安を感じました。下はリアボックスの写真です。

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Giviのリアボックス。ふた部分に収納すると開けた時にこぼれる

この構造だと、ふたを開けた時に荷物がこぼれないようにするにはケース下側にしか収納できません。上側のふくらみはヘルメットのような大物を入れるときには便利ですが、小物を大量に入れるとなると、活用できない空間になります。

この空間を有効活用できれば便利です。例えば合羽や防寒着、手袋などの軽いものは上の空間に積みたいものです。そうすれば大きな容量を最大限利用できます。

そこで内部にフックを取り付けることにしました。フックを取り付ければ単車用の積載ネットを使って小物をまとめることができます。取り付け方法としてはねじ止めではなく接着を考えました。ねじ止めは雨水が浸透してくる可能性がありますので避けたいのです。

ところが、GIVIのリアボックスは材質がポリプロピレンなので接着が困難です。ポリプロピレンは接着が困難な材質で知られています。一般の接着材では強度が出ません。また、フックを取り付けるにも製品は曲面で構成されるためフックとの接触は点になります。これでは強度を確保できません。

幸いにもこれらの問題は解決可能でした。

まず、接着剤ですがポリプロピレンを接着するためにプライマーを用いる瞬間接着剤が販売されています。また、エポキシ用の補修パテが販売されており、これを使うことで好きな形の台座を作ることができます。金属フックもいろいろな種類が発売されています。これは流通でかなり値段が変わるのであちこち探した方がいいかもしれません。

実はパテの材質に関しては当初樹脂粘土を考えていました。ただ、これは乾燥すると単なる石膏です。石膏は水を吸うので接着剤との相性は悪いのです。力が弱ければ問題にならないのですが、荷物の固定には難しいところです。

さて、下は作業中の写真です。

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フックを取り付けたところ

パテを豆状にしてフックに付け、フックごと筐体に押し付けています。パテには多少粘着性があるのでこういうことができます。フックは短いタップネジでパテに固定しています。

パテが硬化した後もくっついていますが、手で力を入れるとあっさりと取れます。パテと筐体の接触面はなめらかで、なるほど接着しにくそうだと思いました。筐体側に痕跡がほとんど残らないため、あらかじめマジックでマーキングしておくとよいでしょう。

あとはポリプロピレン筐体に接着剤のプライマーを塗り、接着剤をたらして一つ一つ接着していきます。瞬間接着剤なので作業は早いです。

昨晩接着して今朝には相当の強度になっていました。結構な力を入れてもはずれません。

ひとまずは様子を見ます。単車なので高温低温にさらされますし、長期の利用になります。ポリプロピレンは柔らかいので瞬間接着剤向けではないかもしれません。

長期使用で問題がでたら、次はプライマーとエポキシ接着剤の組みあわせや、融着も試してみましょう。

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