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先日、思うところあって居間のシステムをOpenHome対応にしてみたところ、大変気持ちよくオーディオ・コンテンツを楽しめるようになりましたので、そのことを以下に書きます。
数年前、マランツ・ブランドの薄型AV Ampを買いました。居間のTVにはこのアンプがつながっており、ステレオ・スピーカーを鳴らしています。薄型TV内蔵のスピーカーは音が貧相なので、このシステムを組んで、いい気持ちで映画を観ることができるようになりました。
DLNAによるシステム
さて、このAV AmpにはDLNA Rendererの機能が搭載されています。そこで、購入当初、ちょっと無理をして実験的に下の図のようなシステムを構築しました。
DLNAは家庭用のネットワーク・システムでオーディオ&ビデオ・コンテンツをサーバーに格納しておき、自宅のどこにいてもAVシステムでそれを楽しもうというものです。DMSはDigital Meida Server, DMRはRenderer、DMCはControllerです。Rendererとは、要するに絵や音を出力する装置ですね。DLNAはビデオにも対応しますが、私がとりあえずやりたかったのは、手元のCDからリッピングした音源を居間でも楽しめるようにすることです。
で、このシステムですが散々でした。当初AV AmpのUIからDMSにアクセスしたのですが、あまりに操作性が悪くて断念。まぁこれは、上図のようにスマホのDMCアプリを使えばよいことです。
ところが、これも使いにくいのです。一番の問題はDMCのアプリで、アルバム一枚演奏が終わるまで、DMC役のスマホの電源を切れませんし、アプリをバックグラウンドにすることもできません。
要するに常にDMCアプリの面倒を見て置かなければならず、話になりませんでした。
OpenHome
最近になってOpenHomeをというものを知りました。
これは、DLNAの良い所をつまみ食いして、悪いところをただしたようなシステムです。OpenHomeにはいくつか特徴がありますが、最大の特徴は次の2つです。
- ギャップレス再生が可能
- プレイリストをRendererが持つ
2番めのものは、ようするにアルバムの再生を指示したあとは、寝っ転がってスマホでネットサーフィンをしようが、雑誌を読もうが好きにできるというものです。考えてみればリラックスして音楽を聴くなど当たり前のことなのですが、DLNAにはできませんでした。
さて、それはいいのですが手元にOpenHome Rendererが無いのでは話になりません。Controllerはスマホアプリを使うにしても、Rendererが無いと音が出ません。
よくしたもので、DLNA RendererをOpenHome Rendererに化けさせるブリッジ・ソフトウェアがフリーで配布されています。Bubble UPnP Serverというソフトです。このソフトはControllerからOpenHomeのプレイリストを受け取り、そのリストに応じてDLNA Rendererに再生指示を出します。ですので、手持ちのDLNAシステムに1要素追加するだけでOpenHomeシステムを構築できます(下図)。なお、OpenHome ControllerとなるアプリはTEAC HR Streamerを使ってみました。蛇足ながら、DLNA RendererにはAmazon Fire StickのアプリであるAirReceiverを使いました。単に、今はAV Ampをネットに接続していないからです。
Bubble UPnP Serverは試験的にUbuntu Desktopを使っているPCに入れてみました。設定は簡単ですし。コントローラの使い心地もまぁまぁです。
Bubble UPnP Serverは、Windows / Linux / MacOS版が提供されており、Linux版はRaspberry Piでも動作します。このご時世、どこのご家庭にも使わなくなったRasPiが放置されていますので、こんなふうに役立ててみるのも手でしょう。
OpenHomeについて
OpenHomeに関しては逆木さんの詳細な記事を参考にしました。