映画「エイリアン コヴナント」を観てきました。
リドリー・スコット監督による1979年の映画『エイリアン』は、地球外生物のショッキングな造形、次々と姿を変える生物、常に後手後手にまわるクルー、閉鎖空間での息詰まる展開、迫る宇宙船爆発の危機といったストーリーの良さ、そしてそれらを支える映像の美しさから映画史に残る作品になっています。実際、この映画は一度観ると忘れられないほど強い印象を観客に与えます。私が初めて観たのは中学生か高校生の頃で、年末のテレビ映画だったと思います。父親と二人でブラウン管の前で凍り付いていました。
さて、今作ですが各種作られたシリーズ作品の内、リドリー・スコット監督自身による「プロメテウス」の続編に当たる映画です。1979年の「エイリアン」とはパラレル・ワールド的な作品となり、直接的なつながりは無いんじゃないかと思います。
さて、肝心の内容ですが本当につまらなかったです。あらすじを紹介するのも嫌なくらいです。
リドリー・スコット監督は『エイリアン』『ブレード・ランナー』と映画史に名前を刻む作品を二本撮っています。しかしながら、この人はストリーで見せる人ではなく、映像で見せる人です。そんな人が、自身が撮った怪物映画の関連作に再度挑戦したのですが、おなじみ地球外生物がよく動く作品にしかならなかったという残念な結果になってしまいました。
エイリアン映画には
- 最強宇宙生物が現れ
- クルーが次々と死に
- 女性クルーが逃げ惑い
- 最後に反撃してやっつける
という定型があります。これに加えて
- 繭
- フェースハガー
- 胸を突き破ってブシャーッ
というお約束があるわけで、いくら最初の作品から40年近く経って映像技術が進化したとはいえ、これらのお約束を繰り返されると「またそのシーンですか」と、うんざりした気持ちになります。
何か新しいことを期待していったのですが、期待外れでした。