原爆とB-29の開発費

昔読んだ本に、「原爆の開発費は20億ドル、B-29の開発費は30億ドルで、これは合計すると戦前の日本の国家予算に匹敵する」と書いてありました。それを読んで、そりゃ勝てる分けねぇやと思ったものです。が、ちゃんと調べてみたらこれは間違いでした。
それぞれの開発費はあちこちで語られています。たとえばDesign & Development Cost Comparison “B-29 Superfortress to Manhattanなどです。これによれば、

  • B-29:量産費用を除く設計開発費30億ドル
  • 原爆:1945年末までのマンハッタン計画が使用した予算20億ドル

ということで、当時のお金で合計50億ドルというのは間違いないようです。
で、当時の日本の国家予算ですが、たとえば、数値で見る国力の推移を参考にすると、1940年の日本の一般歳出はおよそ6000億円です。そして、やはり1940年当時の円ドル為替レートを見てみると、おおよそ1ドルあたり4円50銭程度とみてよさそうです。ざっくり4円と考えれば、1940年の日本の一般歳出は、当時のアメリカドル換算で1500億ドル。
と、いうことで金勘定だけで言えば、日本にもB-29と原爆を開発することは可能でした。
ところで日本語版Wikipedia近接信管の項目には、同技術の開発費がマンハッタン計画に匹敵したと記述してありますが、英語版含め同様の記述を発見できませんでした。一方、1945年の米軍のVT(近接)信管調達日は10億ドル程度に登ったとのこと。