もったいない「センシャラウンド」

私自身は見ていないのですが、昨年の秋アニメ『ガールズ&パンツァー』のBD売れ行きが好調らしく、深刻な品切れが続いています。同作品は「女の子がたしなみとして戦車に乗って模擬戦をやる」という、あまり真顔で説明したくないストーリーです。人間の想像力ってすごい。
さて、この作品のBDに版には「センシャラウンド」なるサウンドが搭載されています。要は5.1chあるサラウンドのうち、フロントの2チャンネル(LR)と、スーパーウーハー分(LFE)の2.1だけ使用して、通常のステレオに加えて迫力ある戦車の咆哮を再現しようというものだそうです。
あちゃー、もったいない。
普通のテレビを見ていると関係ない話なのですが、実はDVDの時代からオーディオトラックは5.1chに対応しています。これは、ステレオであるLR信号、映画や音楽のボーカルを載せるセンター(C)、左右サラウンドチャンネル(LsRs)、そして重低音を出力するLFEからなるマルチチャンネル構成です。なぜ、.1かというと、LFEは重低音しか通さないので、音声や高域を送れないのです。そのため、配線は6chですが、圧縮信号的には5.1となります。
ガールズ&パンツァー』にはDVD版とBD版があります。いずれも5.1chを通すことができ、スタジオ的には一回のミキシング作業で両方のメディアに対応できる5.1chデータを作り出すことができます。しかし、BDでしか「センシャラウンド」を使わないのは、プレミア感を出してBDに顧客を誘導するためでしょう。
それは別にかまわないのですが、私がもったいないと思うのは、せっかくのサラウンドチャンネルを使わないことです。映画のオールドファンであれば、昔の戦争映画で戦車の戦闘シーンに分厚い鉄板をハンマーで殴るような弾着音が使われていたのを覚えていると思います。私が見たのは何だったかな。『バルジ大作戦』だったかも。
後方からの弾着なんかを方向を持って表現できれば面白いと思うのですが、まぁ、コストなんでしょうねぇ。それでも弾着音くらいならコスト高にならないと思うのですが。
ちなみに『ガールズ&パンツァー』が弾着音がするような模擬弾を使う話なのかどうか、見たことがないのでわかりません(汗)