週刊脇見運転 003

横浜はだいぶ暑くなってきました。暑くと言うより、じっとりとしてきました。こう、空気中の水蒸気がそのまま凝結してそのまま雨になって落ちてきてるんじゃないかって感じです。いや、その通りなんですけどね。

[呑] ビールの三回注ぎ

キリンビールの工場見学で「三回注ぎ」という注ぎ方を教えていただきました。缶ビールがマイルドで美味しいビールに変わりますので皆さんお試しあれ。ちなみに、検索すればネット上にたくさん解説が見つかります。

グラスの準備
グラスは中が見える硝子で、ストレートか、口がややすぼまった物がいいです。ワイングラスでもいいでしょう。綺麗に洗うのが秘訣。ビールはよく冷やしておきます。
1回目
グラスを傾ける必要はありません。まず、静かに注ぎ初め、次第に缶を高く上げていきます。どんどん泡を立てる気持ちで注いでください。泡がグラスの縁に達したら注ぐのを一旦やめます。このあと、泡が次第に減っていき、下にビールがたまります。ビールと泡の高さ比が1:1 (50%)になるまで待ちます。
2回目
ビールと泡の比率が1:1(50%)になったら、今度は静かに泡の中央にビールを注ぎます。再び泡がグラスの縁に達したら注ぐのをまたやめます。この後、泡が次第に減っていき、ビールと泡の高さ比が7:3 (70%)になるまで待ちます。
3回目
ビールと泡の比率が7:3(70%)になったら、最後に静かに注いで、泡をグラスの縁から1.5cmほど盛り上げます。

これで終わりです。少し時間がかかりますが、泡のきめが細かく、口当たりのいいビールを楽しむことができます。

[理] ヒッグス・ボゾン

ヒッグス・ボゾン(ヒッグス粒子)らしき粒子の兆候を捕らえた、というプレスリリースが発表されました。世界中の国々が協力して、5000億円の巨費を投じ、山手線サイズの粒子加速器、デパートサイズの検出装置、前代未聞の処理能力を持つリアルタイム・スーパーコンピュータを建設し、世界最高レベルの頭脳を老若男女集めての成果でした。
だから、何?
そう思った人がほとんどだと思います。ですよね。世間は円高にあえぎ、万単位のリストラが連日報じられ、地震からの復興は進まず、福島は懸命の努力にかかわらず深刻な状態が続き、絆を標榜しつつホウシャノウ・ヒステリー、ホシャノウ差別はとどまることを知らず、児童虐待、幼児殺害、近所の生意気なガキはじりじりと日常を浸潤しています。新粒子発見?はぁ?
しかし、私はこのニュースをささやかな喜びとともに迎えています。30年ほど前、日経サイエンスを読み始めた私はまだ高校に進学したばかりでした。読むのは目もくらむような新世界の話ばかり。相互確証破壊とか、半数必中界などといった陰鬱な言葉が科学誌の紙面を踊る時代ではありましたが、一方で「新粒子が予言どおり見つかった」といったニュースもありました。
誰とも、語り合えませんでしたが。
当時、私がそういったニュースを知るには、日経サイエンスか、新聞の紙面を読むしかありませんでした。新聞の記事は(後に立花隆が『精神と物質』で批判したように)門外漢の記者が記者会見を書き取っただけのものであり、実質私にとって情報源は日経サイエンスだけでした。そして、そういったことを語り合う友達を探す方法は、私には想像も付きませんでした。まぁ、ちゃんと探せばいたはずです。
もう、数年前になりますが、出張でケンブリッジのソフトウェア開発チームを訪れたさい、昼休みに芝生の上でパンをかじりながら「銀河ヒッチハイク」から「量子論」に至るまでの話題が広く楽しく語られているのをみてうらやましく感じたものです。
しかし、今は少し違う気分です。ヒッグス粒子発見か!?のニュースが流れた今日、私は今、これを書きながらグラスの焼酎をすすり、横目でヒッグス粒子のニュースに沸くTwitterのタイムラインを眺めています。真剣な意見が流れ、馬鹿な駄洒落が流れ、質問が流れています。誰も頼んでいないのにヒッグス粒子検出祝いのパーティーが始まったようです。まだ確定していないのにね。
たまに、こんな幸せな気分に浸るのもいいものです。

終わりに

三日坊主に到達しました!これから暑くなると、休日の午後はアルコールが恋しくなります。ニッカの梅酒呑んでます。