30 走れメロス

最近は日本の名作文学にみょうちくりんな表紙を付けるのが流行っていますね。

走れメロス (新潮文庫)

走れメロス (新潮文庫)

この本は表紙で選びました。自分が指さして笑うような表紙の本は読みたくありません。
作者の中期のエッセイや作品を集めた短編集です。太宰の本は中学生当時に「人間失格」を読んで以降、さわるのも嫌という状態でしたが、最近すこし気分を変えてみようと読んでみました。最近って、読んだのは5月ですけどね。
以外にも、太宰の文体はみずみずしさにあふれています。特に「富嶽百景」。へぇ、こんな文章を書けるのか、とさわやかな驚きがありました。一方で、題材そのものはねちっこいというか、コクばかりで切れがないというか、うんざりするような内容のものが多いのも事実。特に、延々と終わりなく続く私小説にはほとほと愛想が尽きました。
なんだかんだで、この性格なら自殺するよね、と妙に納得した一冊。