ディジタル・フォト・フレームを買った

親にこれまで撮った写真を見せてやろうと思って、ディジタル・フォト・フレームを買いました。ちょっと体調を壊しているので、勝手に写真をめくってくれるこの手の製品は、紙の写真より喜ばれそうです。
さて、事前に下調べした範囲では、このカテゴリの製品はかなり粗悪な感じがします。いくつか列挙してみると:

  • 視野角の狭い製品がある
  • SONYの製品は、レタッチをしたJPEGを表示しないことがある!!!!
  • 複数のフォルダに写真を分類分けしたとき、どのフォルダを表示するか、あるいは全部表示するかなどのコントロールが出来ないことがある。

…いろいろ開発者にも言い分があると思いますが、
「よし、映った。出荷しよう」
という開発を行っていると言うそしりは免れられないようです。

買ったはいいけれど

とはいえ、完全無欠の製品は必要ありません。母親が寝たまま退屈を紛らすことが出来ればいいのです。

  • 寝た姿勢でもきれいに見えること
  • 朝晩、自動で点灯、消灯すること
  • 「何年、どこそこでの写真」というストーリーで見せたい
  • 電源を入れると自動で再生が始まること

ようするに、必要なセットアップは私がやりますので、あとは計算通りの順番で出してくれればいいのです。現地では一切操作しないのが前提です。
前情報で一番筋が良さそうなのはこれでした。

テクタイト デジタルフォトフレームSDP-708MB

テクタイト デジタルフォトフレームSDP-708MB

買った人の声で特徴的なのは視野角が広いことです。実はこの製品の場合、私の用途ではそれほど視野角は必要ありません。ベッドから見ますので、首を振って一番いい角度にしてやればすみます。むしろ、固定式の写真立て風製品の方が遙かに視野角を必要とします。とにかく自分で見てみようとビックカメラで確認したところでは、やはりこの製品が一番見やすかったです。他の製品にもいいものはあるのですが、ベッドから見る場合、上向きの写真立て風製品は全滅ですね。SONY製品は前評判通り視野角が狭かったです。
さて、ほぼ予定通りSDP-708MBを購入して使ってみましたが、開けてびっくり。じゃじゃ馬なんてものじゃありません。駄馬です。荷馬車を引かせるのがせいぜいのようです。しかも、恐ろしく筋が悪い。

  1. 電源を抜くと、ファイルの再生順序設定を忘れる
  2. デフォルトのファイル再生順序は「ディレクトリ順」
  3. 外部メモリからのコピー時に、「ディレクトリ逆順」にコピーする
  4. 文字化けする
  5. 内蔵メモリを空にし、ファイルの入ったSDカードを挿してコンセントを入れても、何も再生しない
  6. EXIFの撮影日時は参照していない
  7. 複数ファイル消去、コピー時に、何ファイル中何ファイルコピーしたかの情報が一切無い

久々に「韓国製品ひでぇ」と思いました。この際、「画面切り替えがしょぼすぎる」なんてのは欠点として数えないことにします。なにしろ、筆頭の三連コンボが致命的です。この製品にデータを入れて実家に送っても、こちらが意図する順序で再生させるためには父親に再生順序の再設定をさせなければなりません。それもコンセントを入れる度に。
無理無理。かたつむり。
そんなわけで、今日は休みだったのですが午後がまるまるこの製品の研究でつぶれました。言うまでもないですが、欠点2と3についてマニュアルに書いてあるなんて、そんなストロベリー・フィールドみたいなことは当然ありゃしません。私がうんうんうなりながら調べ上げたんです。生まれ変わったら刑事になって「太陽に吠えろ」の山さんみたいに次々犯罪者を落としてやる。
さて、この製品に電源投入時に意図した順序で再生させるためにはEXIFもファイル名もファイル修正時刻もディレクトリ分けも役に立ちません。再生したいのと逆順にSDカードにファイルを並べなければなりません。ああ、書いていてこれが出来たのが奇跡に思えてきましたよ。
幸いなことに、というか不幸なんでしょうか。世の中には私と同じような苦しみに遭った人が居るようです。すばらしいツールが存在します。

Flexible Renamer
ファイルを作成順、EXIFデータ順、ディレクトリ名順などに並べ替えて、連番を付け替えてくれるツール。
UMSSort
ファイル名の順序でディレクトリ順序を入れ替えてくれるツール。ディレクトリ順序でしか再生しない韓国製音楽プレイヤーのために開発された。

UMSSortは、ファイルを逆順におくこともできます。従って、次の手順を踏むことでSDP-708MBに無理矢理自分の希望の順序で静止画を再生させることに成功しました。

  1. 再生したいファイルをPC上のフォルダに用意する
  2. 必要に応じてサイズを変更しておく*1
  3. 200803などのように、年月名をつけたディレクトリ群を作り、写真を振り分ける
  4. Flexible Renamerを使って、サブディレクトリ群の写真に統一的な連番を振る
  5. 連番を振ったファイルをSDカードの適当なフォルダ*2に格納する
  6. UMSSortを使ってSDカードのディレクトリ内のファイルを名前の逆順に並べ直す
  7. SDカードからSDP-708Mにコピーする

これでコンセントに電源を入れたときから、ファイル名の順番で再生することが出来ます。

その他の問題について

まずは文字化けについてコメントしておきます。ネットで検索すると「外国製なので日本語が化けるのは仕方ない」という声もありますが、とんでもありません。この製品は英語モードでも化けます。要するにUIFに使っている描画ルーチンの開発が終わっていないのです。電源を抜くと化けは解消しますが、逆に言えば電源を抜くまでは誰に祈ろうとも解決しません。
さて、その文字化けは「壊れたJPEGファイルが原因」とする声もありました。サムネイルが真っ黒になることがあるそうです。
これは私の推測ですが、それはファイルが壊れているのではなくて、プレイヤーのJPEGデコーダーの完成度が低いのではないかと思われます。たとえば、カメラが使う以外のEXIFデータがくるとお手上げとか。文字化けはサムネイルが真っ黒にならなくても発生するという報告がありました。私の場合もそうです。
ファイル再生順序の設定が電源を抜く度に消える問題については、工業製品として評価するに値しません。「設定メニュー」の内容は電源を抜いても保存されるのに。メーカー馬鹿じゃねーの?

機械慣れしているのならそれなりにお奨めできる

ソフトでも何でもそうですが、どうもPC関連製品ってのは完成度の低い製品にぶつかることがあります。ただ、機械慣れした人ならば、そんな駄馬でも自分の使いたい用途で使うことが出来ます。たとえば、職場の机の上で使う分には一度設定すればすむのですから、問題にはならないでしょう。その職場では停電が少ないことが条件ですが。
一方で、機械慣れしていない人へのプレゼントの場合には、そうとう慎重になる必要があります。使い方を説明してわかってくれる人なら、ある程度の克服は可能かもしれません。しかし、上に書いた欠点を総合すると、「追加データ」の補給は操作ができる人が自分でやる必要があります。カードを挿してもそちらを優先して再生してくれないからです。
私は必要であれば送り返してもらって自分でメンテするつもりでいます。

*1:SDP-708Mは自分でリサイズ出来るようだが、私は自分自身で800x480にリサイズ・トリミングした

*2:我が家では170位までしかルート・ディレクトリに格納できなかった。原因は不明