04 源氏物語 瀬戸内寂聴版 巻四

「俺も昔はやんちゃしたけどさ、今はすっかりおちついちゃって」と、お手つきの数もすっかり減ってしまった源氏。その代わりに町内会が三つくらい入りそうな広大な敷地に屋敷群を作り、そこに本妻と妾を住まわせるという巨大ハーレム都市を作り上げます。なんなんだよ、あんた。

源氏物語 巻四 (講談社文庫)

源氏物語 巻四 (講談社文庫)

そのハーレムが完成した頃に運悪く上京してきたのが、かつて源氏に抱かれたばかりにあっけなく死んでしまった夕顔の君の忘れ形見です。夕顔の君はその奥ゆかしさが抗しがたいほど怪しい魅力を放っていたために、源氏はほとんど誘拐に近い形で連れ出されます。が、その場で悪霊に取り憑かれて死んでしまったために、体面を気にした源氏から密葬されてしまったのでした。
もともと不遇だった母親が行方不明になったため、忘れ形見の姫君はお付きの者に付いて筑紫まで流れます。その先で田舎者に言い寄られ、怖くなったまま上京。そして偶然ながらかつて夕顔の君に使えていた者と再会したのでした。ところが、それを源氏に知られ「へー、そんなお姫様が居るのか。手元に置いて男たちに求婚させたらおもしろいんじゃないか」と、正気を疑うような思いつきで妾屋敷に軟禁されてしまいます。源氏に言いくるめられて実の父に名乗りを上げることも出来ない姫君。
源氏の思いつきに翻弄される玉鬘の君がひたすらに哀れな巻四です。