昭和ヒトケタ-bidi

物心ついていらい、ずっと変だと思っていたのが、車に書く文字の方向です。例えば、車に「藤原とうふ店」と書く場合、車体の左側には

藤原とうふ店

と左から右に書くのに、右側には

店ふうと原藤

と右から左に書いてあることが多々あります。おかしいです。「前から流れていくからいいんだよ」なんて言う友達がいましたが、そんなバカな!と思っていました。だって電話番号はどちらも左から右に書いてあります。この40年くらいおかしいと思っていたことに、先日突然天啓を得ました。
で、帰省したときに父親に聞いてみたところ
「ああ、どっちからでも読めるよ」
とあっさり。そうなんですねぇ。戦前に教育を受けた人は文字を右から書くように習っていますからそっちこそ本当の方向なんですね。右から書いても左から書いても父親にはきちんと読めるそうです。戦前でも数は今と同じ位取りですから車の左右で書く方向が同じなのも、父親には当然のようです。新婚初夜に私の母に「我が家には民主主義はないからな」と言い放ったコテコテの昭和一桁生まれが、こともあろうにunicode-bidi顔負けのswitch reader/writerだったとは。灯台下暗しでした。
高度成長期、爆発的に自動車が増えた時代に日本を支えた人たちには、どちらも自然に読めたんでしょうね。
とかなんとか感傷にひたっていますが、戦前の車にどう書いてあったか興味のあるところです。