テーブルマナーのサブセット

グローバリゼーションとは罪なもので、「俺は技術者だし、気楽にコンピュータ相手の仕事をするぜ。」などと高をくくっている技術者が何の因果か海外に連れ出されたりします。
そして、見知らぬホテルで突然ナイフとフォークの食事を強いられます。
とはいえ、大統領と食事をするわけではありません。ですから簡単なテーブルマナーを覚えておけば、それなりに食事を楽しめるようになります。それに突然彼女ができたときのためにも、簡単なマナーは覚えておいたほうがいいでしょう。
そういうわけで、「考えればわかる」技術者のための簡単テーブルマナーを紹介します。正式なマナーはネット上にいくらでも転がっていますのでそちらをどうぞ。私が紹介するのはあくまで「考えればわかる」ものです。ホテルのモーニングとか、ちょっとした会食ならこれで十分です。

基本は美しく食べること

西洋式の食べ方は美しく見えることを重視します。日本でも食事の姿はかつては美しかったはずですが、戦後、形式美や伝統美をないがしろにしすぎた成果せいか、われわれ日本人は美意識を忘れがちです。
落ち着いたレストランで、その雰囲気に溶け込む事を楽しむ方法が、テーブルマナーと言ってもいいかもしれません。
したがって、がつがつ、きょろきょろは厳禁です。背筋を伸ばし、軽く微笑みながらゆっくりとした動きで落ち着いて食べましょう。不思議なもので、慣れればそのほうが楽しく食べることができます。

ナプキンの使い方

ナプキンはひざに掛けます。そうすると服が汚れませんから。食事の後に口を拭くのにもナプキンを使います。また、ワインの前に口を拭けばグラスが汚れません。

ナイフとフォークは外から

たくさん並んでいるときには外からとります。だって皿に向かって腕を伸ばすと外から内に動くでしょう。

ナイフは右、フォークは左

肉やジャガイモを切るときには、端をフォークで刺して一口分を切り、そのままフォークで口に運びます。そのほうが冷えませんし、肉汁も逃げません。ついでに言えば、かじった肉を皿に戻すとみっともないので、必ず一口分ずつ切ります。
ナイフが右なのは利き腕のほうが切りやすいからですが、左利きのマナーがどうかは、私は知りません。

ナイフを使わないときには皿に置く

「ハ」の字になるように置きます。「ヘ」の字が正しいそうですが、あまりこだわる必要はありません。ただし、そろえて置くと食べものが残っていても皿を下げられてしまいます。

フォークの背にのせる?

刺さらないものを食べる場合、フォークの腹にのせるか背にのせるか…。実はどちらの流儀もあるそうです。ですが、背に載せる場合、持ち替えずに済みますので流れがスムーズに見えます。

スープは前からすくう?

これも前からでも後ろからでも好きなようにどうぞ。ただしすすってはいけません。みっともないから。音を立てずに口に運びます。

パンはちぎって食べる

一口ずつちぎって食べます。そこっ、かじらない。大口あけてみっともないから。ただしトーストはかじって食べます。

ナイフやフォークを落としても自分ではとらない

かっこ悪いので。ウェイターを呼んで、落とした旨を伝えれば代わりを持ってきてくれます。

会話を楽しむ

前菜とメインディッシュ、メインディッシュとデザートの間にとてつもない時間がありますが、これは会話のためです。ディナーは餌の時間ではなく、生きることを楽しむための時間です。ゆめゆめ社食のつもりで臨まぬようお気をつけください。
「きれいな街ですね」「よい天気でしたね」くらいの会話を楽しんでもバチは当たりません。

サインプレー

大声を出すとみっともないので、サインプレーが決まっています。

  • ウェイターを呼ぶときには、声を出さずに目を合わせて手を挙げる。
  • 皿をさげてほしいときには、ナイフとフォークを揃えて皿の上に置く。

チップ

ああ、面倒。勘定書きにサービス料が入っているときには払わなくてかまいません。入ってなければ15~20%と言われています。国によりますね。

ドレスコード

ビジネス・ランチやディナーの場合、ドレスコードを気にする必要はありません。が、襟のある服を着ていくくらいの気は使いましょう。