モンスター・ハウス

ただならお奨め。
来年公開だそうです。以下ネタばれにご注意。
飛行機で見ました。主人公のDJ*1ガリガリ君。たぶん小学校上級生。お向かいの家に住んでいるやたら怒鳴り散らす爺さんに何か恐ろしい秘密があるのではないかと心底恐れて日々望遠鏡で偵察しています。
一方、友達のチャウダーはデブ君。「へーい、心配するなよ」型の低予算ハリウッド映画の典型的脇役。チャウダーのボールがお向かいの家の芝生に落ちたため、恐る恐るとりに行ったところ、爺さんに見つかります。爺さんは烈火のごとく怒りますが、そのまま憤死。
これで一件落着と思っていたのが、大間違い。やがてその家は化け物となり、人間を食い始めます。それに気づいたDJはチャウダーと二人で危うく食べられそうになったジェニーを救出。三人で警察を呼ぶのですが、どうしても大人はわかってくれない。そのうちに被害が拡大し始めると言う話。
最近アメリカ映画に多いクレイ・アニメ風の3Gキャラを実写に貼り付けたものです。子供向けの話しなので、基本的には一本調子です。終版、3人は食われてしまいますが、家の秘密を見たあと、命からがら逃げ出します。
しかし追ってくる家。ここからはジュラシック・パークの逃走劇と、エイリアン2の格闘劇と、ジョーズのクライマックスをいっぺんに楽しめるお得な構成になっています。家は爆発して粉々になり、めでたしめでたし。
子供向けの映画なのですが、いくつか見所がありました。死んだはずの爺さんが子供たちに語る家の秘密。45年前、愛しあって連れて逃げてきた奥さん。狂気と現実の境界が希薄な奥さんと、その奥さんを守ろうとするあまり、愛が狂気へと変わって行った男。子供には決して理解できない背景を持ってきているのが意外と言えば意外です。子連れで来たお父さんの内何人かは、この奥さんをみて複雑な気持ちになるでしょう(w
不満だったのは、家が爆発した後の爺さんの反応です。「やっと自由になった」って高笑い。あんた、人間ってそんなものじゃないでしょう。笑った後、奥さんを思って号泣するくらいの演出があればと残念です。
家の形は人間の顔を思わせるデザインになっています。スピルバーグが「激突」をとる時に、中古トレーラーのオーディションを行って、人間の顔を思わせるデザインで選んだと言う話を思い出しました。

*1:DJってあだなの主人公、やたら多くありませんか?

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