40兆倍

昨年の12月にものすごく大きな規模のガンマ線放射が観測されました。地球から遠いためにもちろんわれわれの生活に影響はありませんでしたが、ガンマ線放射を起こした星は0.2秒間に太陽エネルギー25万年分を放出したとのこと。25万年分。ぴんときません。昔のクイズ番組は「副賞はジャガイモ1年分」などというふざけた事をよく言っていましたが、太陽エネルギー25万年分というのもなかなかわかりにくい数字です。
えー、もう少しまともな数字で説明すると、「あっ」と言うくらいの間だけ、太陽の明るさが40兆倍になったくらいの爆発です。40兆倍…まだぴんときませんが、間違いなく地球の昼側は海どころか大陸まで根こそぎ蒸発します。
しかし何がすごいって、この現象には核融合ブラックホールも関係ないことです。

今回の大爆発では、強い磁場として蓄えられていた膨大なエネルギー(太陽の放射エネルギーの25万年分に相当)がわずか0.2秒の間に放出されたものと推定されてます。

ざっくり計算してお月さんの半分くらいの質量に相当するエネルギーです*1。まだピンときませんが。とにかく、そんなエネルギーはたいてい核反応とか、ブラックホールに吸い込まれることで作り出されるはずなんですが、このマグネターとかいう種類の星は、磁場が緩んだくらいでこんなエネルギーを放出してしまうというのです。
紹介している私にもまったく想像できない規模の話です(^^;

*1:有名なE=mc^2の式が示すように、質量はエネルギーと等価です。お月さんが半分この世から消滅したくらいのエネルギーが0.2秒間に放出されています

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