まもなくホイヘンス探査体放出

カッシーニ探査船は土星を順調に周回しています。淡々と仕事をしているため派手なニュースはあまり流れませんが、イメージライブラリを見るとずいぶんいろいろな写真がたまってきました。無論これらは撮影された写真の一部ですし、写真撮影もまた数多の観測のひとつに過ぎません。

ライブラリの中に13日におこなわれた2度目のタイタン・フライバイの説明があります。ここにあるGIFアニメは、カッシーニ土星最大の衛星に近づく間に各種の測定器によるロボット計測をおこなう様子を説明しています。

現在カッシーニはタイタンから離れつつあります。そして、米国時間24日にはヨーロッパ製のホイヘンス探査体を切り離します。切り離されたホイヘンスはまっすぐタイタンに降下…しません。ホイヘンスカッシーニと同じ軌道を運動していますので、土星を周回する軌道のまま休止状態に入ります。そして来年1月14日、探査体はタイタンの上層大気に到着したところで目覚め、活動を開始します。
12月27日にわずかに軌道修正してホイヘンスから距離をとったカッシーニは、次のタイタン接近時にはホイヘンスから送られてくるデータをひたすら受信します。小さなホイヘンスには地球に向けてデータを送信する電力も姿勢制御装置もありません。そこでカッシーニが中継をおこなうのです。タイタン大気に突入したホイヘンスは2時間半にわたって降下を続けながらタイタン大気の測定データを送信します。そしてホイヘンスがデータを送信し終わると、カッシーニは地球に向き直り、蓄積したデータを送信します。
こういったことは当然NASAで事前にプログラムされていますが、複雑な手順に人間が介入する余地はありません。すべては遥か彼方の土星軌道上でたった二台の機械が協力しながら仕事を進めていくのです。
土星は今、ふたご座にあります。夜、寝床に着く前に空を見上げれば、オリオン座より少しはなれたところにふたご座の二つの一等星と並ぶ土星を見ることができます。