社員教育と家庭教育

ボストンのお店に行って驚くのはその接客の質があまりにもばらばらなことです。悪い、のではなく質のばらつきがすごいのです。
そして実のところ店だけではなくそれはあらゆる対人窓口の質のばらつきにも言えそうだとわかってきました。
日本に住んでいれば同一種の対人サービスはたいてい同じ水準のものを受けられると期待できます。スーパーの接客はどこに行ってもある水準を満たしていますし、コンビニもそうならレストランもそうです。
ところがボストンでは人によって接客がばらばらなのです。一番感じが悪かったのが超級市場で、バーコードを読みながらレジの女の子同士で楽しげに大声でべちゃくちゃと話をするくせに、客相手にはぶすっとした表情の接客をする姿に唖然としました。じゃぁ、全部悪いかというと違います。
はじめは店によって違うのかと思っていました。確かにそれもあるようです、が、だんだんわかってきたのはどうやらこれは育ちで違うのだということです。短い期間ですが、こちらで見たところではどうやら店は社員の接客マナーに対して責任感が希薄なようです。それがいい悪いではなく「接客マナーは店の管理範疇に無い」ような雰囲気なのです。ですから、日本であれば前の日まで学校のトイレでタバコを吸っていたねーちゃんでもある程度の接客の基本を教えて人前に出すところを、ここではそのまま出してしまいます。そして、無愛想な接客をしても多分問題にならないのでしょう。
こういったことをチップ文化の弊害とする意見もありますがそれは置いておきます。私が面白いなと思ったのはこういった状況の結果が一律な質の悪化として現れるのではなく、質のばらつきとして現れることです。レジに行くと、たまに世間話をされることがあります。無駄話というより、それがごく自然な社交として出ているようです。また、ものすごくやさしい物腰の人や、暖かい感じの人がいます。
つまり、会社や店のしつけの結果ではなく、家庭で受けたしつけが生の人当たりとしてレジで出ており、それを私が接客のばらつきとして受け止めているのです。
いろいろと面白いことがたくさんあります。